5兆円近い株売りも、年金基金が期末調整で-ゴールドマン

(ブルームバーグ): 株価が好調で四半期を終えようとする中で、年金基金がポジションを調整するために320億ドル(約4兆8000億円)相当の株式を売却する可能性がある。ゴールドマン・サックス・グループが試算した。

  その通りであれば2023年6月以降で最大の調整額となり、過去3年間の予想額の中では89パーセンタイルに位置すると、ゴールドマンのFICC&株式チームのアナリストらが26日付のリポートで指摘した。

  年金基金の資金の流れに関する予測はウォール街各社で大きく異なるが、イースター(復活祭)の祝日の前後で取引量が少なくなると、市場に余分な圧力がかかる可能性がある。S&P500種株価指数は昨年10月後半から約26%急騰しており、短期的な利益確定売りにさらされやすくなっていることをトレーダーらは懸念している。

5兆円近い株売りも、年金基金が期末調整で-ゴールドマン

5兆円近い株売りも、年金基金が期末調整で-ゴールドマン© via Bloomberg

  機関投資家や年金基金は厳しい資産配分制限に縛られていることが多く、月末や四半期末に市場へのエクスポージャーを見直す。S&P500種は2024年に入ってから8.8%上昇し、世界の債券は約2%下落している。このため、年金基金などは通常より多くの株式を売る必要があるかもしれない。

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