TBSは5日、8月11日放送の『消えた天才』(毎週日曜 後8:00)において、リトルリーグ全国大会で全打者三振の完全試合を達成した、当時12歳の少年の試合映像を放送した際、映像を早回しすることで、実際の投球よりもストレートの球速が速く見える“加工”を行っていたことを報告するとともに謝罪。調査完了まで放送を休止することを伝えた。
サイトでは「加工が行われたのは、放送した投球シーン全31球のうち7球で、投手がボールをリリースした瞬間からキャッチャーミットに収まるまでの約0.5秒間について、映像のスピードを実際よりも2割程度速くしていました」と説明。
「アスリートの凄さを実際の映像で表現するという番組の根幹をなす部分を加工することは、番組としては絶対にあってはならない手法だと考えております」と記し「取材に協力してくださったご本人及び関係者の方々、そして番組をご覧いただいた視聴者の皆様に深くお詫びいたします」と謝罪した。
また、過去の放送で、同様の加工が行われていなかったかどうか、調査を行った結果も報告。現時点で8月11日放送分のほかに3件あったことが確認された。
これを受け「私どもは今回の事案を重く受け止め、調査が完了するまで『消えた天才』の放送を休止いたします」と伝え「取材に協力してくださったご本人及び関係者の方々、そして番組をご覧いただいた視聴者の皆様に重ねて深くお詫びいたします」と重ねて謝罪した。
番組は、あらゆる業界の一流がかつて“絶対に勝てなかった人”や“すごいと思った人”で、現在は表舞台から姿を消している“消えた天才”の第2の人生を追跡するドキュメントバラエティー。お笑いコンビ・バナナマン(設楽統・日村勇紀)が司会を担当している。
■以下、コメント全文
「消えた天才」からのご報告とお詫び
8月11日放送の「消えた天才」で、リトルリーグ全国大会で全打者三振の完全試合を達成した当時12歳の少年の試合映像を放送した際、映像を早回しすることで実際の投球よりもストレートの球速が速く見える加工を行っていたことがわかりました。
加工が行われたのは、放送した投球シーン全31球のうち7球で、投手がボールをリリースした瞬間からキャッチャーミットに収まるまでの約0.5秒間について、映像のスピードを実際よりも2割程度速くしていました。アスリートの凄さを実際の映像で表現するという番組の根幹をなす部分を加工することは、番組としては絶対にあってはならない手法だと考えております。
取材に協力してくださったご本人及び関係者の方々、そして番組をご覧いただいた視聴者の皆様に深くお詫びいたします。
また過去の放送で、同様の加工が行われていなかったかどうか調査を行った結果、現時点で8月11日放送分の他に3件あったことが確認されました。内容は以下の通りです。
1.2018年1月3日放送
インターハイ卓球女子シングルスで優勝した女性が現役引退後、29歳になった時に卓球をする映像のスピードを実際よりも2割程度速くしていました。
2.2018年1月3日放送
地方のフィギュアスケート大会で優勝した当時小学生の男子の映像について、スピンのスピードを実際よりも2割程度速くしていました。
3.2018年11月4日放送
元Jリーガーの男性が小学生時代に出場した試合について、ドリブル突破を図る映像のスピードを2割程度速くしていました。
私どもは今回の事案を重く受け止め、調査が完了するまで「消えた天才」の放送を休止いたします。
取材に協力してくださったご本人及び関係者の方々、そして番組をご覧いただいた視聴者の皆様に重ねて深くお詫びいたします。