「日本でも自分がアップロードしたコンテンツに広告を入れ、それで生活している人もいる」――Google日本法人は7月30日、YouTubeの収益化プログラム「YouTubeパートナープログラム」の進捗状況を説明した。2008年のスタート以来、2011年までの3年間でユーザー収入の総額は約4倍に向上。YouTube広告からの収入で生活費を賄っている一般ユーザーもいるという。
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YouTubeパートナープログラムは、ユーザーが自分がアップロードした動画に広告を入れることができ、その収入を得られるという仕組み。スタート当初は審査制だったものの、今年4月に一般ユーザー向けに公開。コミュニティガイドラインを順守すれば、誰でもプログラムに参加できるようになった。7月時点でのパートナー数は全世界で約100万ユーザーに上るという。
表示できる広告の種類は(1)動画ページ右上に表示されるバナー広告、(2)動画内に表示されるテキスト広告、(3)動画再生の前にコマーシャル動画を表示する「インストリーム広告」――の3通り。YouTubeパートナー・オペレーションズの舩越貴之 北東アジアマネジャーによれば、特にインストリーム広告の利用が「最近すごく増えている」という。
ユーザーが得られる収入の額は動画再生回数か広告クリック数×広告単価によって決まり、入金にはGoogle AdSenseのアカウントを利用。舩越マネジャーによると、2008年の日本向けプログラム開始以来、2011年までの3年間でユーザー収入の総額は約4倍に増えたという。
また、YouTubeにアップした動画の広告収入で「生活している人もいる」という。例えばインターネットコメディアンのMEGWINさんは2006年のチャンネル開設以来、1日1件以上のペースでオリジナル動画を投稿。パートナープログラムにも参加し「YouTubeを主な収入源としている」(Google広報部)という。
舩越マネジャーは、YouTubeパートナープログラムの提供を通じて「パートナーと視聴者、広告主の3者がWin-Winになることを目指している」と説明。また今後は、パートナープログラムで提供しているクリエイター向けの養成講座などを通じて「日本のユーザーが海外に向けて発信できるよう、これからも支援していく」と意気込んでいる。