村上春樹氏は稀代の商売上手?

まず、「村上さんほど、東アジアと日本の関係を考えて書き続ける作家はいない」との問いに「東アジア文化圏」は「すごく大きくて良質なマーケットになるはず」と答えています。

 -デビュー作「風の歌を聴け」の「僕」たちが集まるバーのバーテンは中国人。最初の短編集の名が「中国行きのスロウ・ボート」。「スプートニクの恋人」では在日韓国人の女性が重要な役割で登場する。村上さんほど、東アジアと日本の関係を考えて書き続ける作家はいない。近年の東アジアの状況をどのように考えていますか?

村上 東アジア文化圏にはとても大きな可能性があります。マーケットとしても、すごく大きくて良質なマーケットになるはずです。いがみ合っていても何も良いことはありません。

続けて「今、東アジアには大きな地殻変動が起きてい」ると語ります。

 -歴史認識の問題についてはどう思いますか?

村上 今、東アジアには大きな地殻変動が起きています。日本が経済大国で、中国も韓国も途上国という時には、その関係の中でいろんな問題が抑え込まれていました。ところが中国、韓国の国力が上がって、その構造が崩れ、封印されていた問題が噴き出してきている。相対的に力が低下してきた日本には自信喪失みたいなものがあって、なかなかそういう展開を率直に受け入れることができない。

そして「歴史認識の問題はすごく大事なことで、ちゃんと謝ることが大切」と指摘、「相手国が「すっきりしたわけじゃないけれど、それだけ謝ってくれたから、わかりました、もういいでしょう」と言うまで謝るしかないんじゃないか」と続けます。

 -日中韓のバランスの基盤が新しくできるまではいろいろある?

村上 落ち着くまでにはかなりの波乱があるでしょうね。中国経済がこのまま成長していくかどうかもわかりません。軍事力のバランスがどこで落ち着くかもわかりません。ただ歴史認識の問題はすごく大事なことで、ちゃんと謝ることが大切だと僕は思う。相手国が「すっきりしたわけじゃないけれど、それだけ謝ってくれたから、わかりました、もういいでしょう」と言うまで謝るしかないんじゃないかな。謝ることは恥ずかしいことではありません。細かい事実はともかく、他国に侵略したという大筋は事実なんだから。

このインタビューを受けて韓国メディアが加熱します。

朝鮮日報は東京新聞掲載日の翌日には、「ノーベル文学賞候補に毎年挙げられている日本の人気作家、村上春樹氏が17日、東京新聞との単独インタビューで」「日本は相手国が納得するまで謝罪すべき」と述べたと速報します。

(参考記事)

村上春樹氏「日本は相手国が納得するまで謝罪すべき」

「相手国が『もういい』と言うまで謝り続けなければ」

村上春樹氏「日本は相手国が納得するまで謝罪すべき」
村上春樹氏「日本は相手国が納得するまで謝罪すべき」

共同通信配信記事ですから「東京新聞との単独インタビュー」というのは誤りですが、それはともかくハンギョレ新聞も速報で大きく取り上げています。

(参考記事)

村上春樹「日本は周辺国にきちんと謝るべき」

敗戦70周年「安倍談話」控え、謝罪・反省を促す

「侵略したという大筋は事実…

謝罪は恥ずかしいことではない」

村上春樹「日本は周辺国にきちんと謝るべき」
敗戦70周年「安倍談話」控え、謝罪・反省を促す 「侵略したという大筋は事実… 謝罪は恥ずかしいことではない」

中央日報に至ってはこのインタビューの内容を受けて社説にて「安倍首相、村上春樹氏の良心の声に耳を傾けるべき」とのタイトルで取り上げています。

【社説】安倍首相、村上春樹氏の良心の声に耳を傾けるべき

【社説】安倍首相、村上春樹氏の良心の声に耳を傾けるべき
中央日報 - 韓国の最新ニュースを日本語でサービスします

一方、この発言は中国でも話題になっています。

「良識がある日本人もいる」など、村上春樹氏の「日本は謝罪すべき」コメントに、称賛する声が多数よせられているようです。

(参考記事)

「良識がある日本人もいる」・・・村上春樹氏の「日本は謝罪すべき」コメントに、中国ネット民から称賛する声多数=中国版ツイッター

注目株の株式新聞Web | ニュース・適正株価・銘柄情報
株式新聞は、1949年に創刊した日本最大の証券専門紙です。専門記者による注目銘柄情報や、株価情報、株式ニュースなどが満載です。DCF法で計算した各銘柄の適正株価を見ることもできます。

このサーチナ記事は日本人スタッフが編集していますが、記事の結びがウィットに富んでいて、私好みなのでご紹介。

 もともと中国国内で人気があり、翻訳された作品の数々がベストセラーとなっている村上氏だけあって、今回発せられたとされるコメントはより多くの中国ネットユーザーの心をつかんだようだ。(編集担当:近間由保)

・・・

ふう。

ご立派としか言えません。

次期ノーベル賞候補作家村上春樹氏が展開する見事な国際マーケティング戦略です。

ノーベル賞を睨んでインターナショナルな支持を獲得しつつ、かつ本の売上にも直結させる。

うむ、完璧なストラテジー&タクティクス(意味不明?)であります。

しかしです、読者のみなさん。

今回の村上氏のインタビュー記事内容と韓国・中国の反応を検証して、私は確信を持ったんでございます。

村上春樹氏は稀代の商売上手であるのです。

やはり彼は天才なのであります。

文才だけでなく商才をも併せ持っている、しかもノーベル賞獲得への最短ステップは何か、しっかりと戦略を立てているのであります。

高貴なる彼の目標の前では、時の政権と対峙しようがそんなこたあ、些細な小ごとです、小さい小さい。

日本よ、日本政府よ、日本人民よ。

中国・韓国に謝り続けるのです。

永遠に?

そう、相手国が納得するまでです。

でも、それでは日本国民もかわいそうですから、当ブログで勝手に期限を設けて差し上げましょう。

ズバリ今世紀中は謝り続けるのです。

2100年までです。

そこまでで十分でしょう。

(著作権の保護期間)

著作権の消滅(終期)

終期の原則

著作権は、著作者が死亡してから50年を経過するまでの間、存続する(51条2項)。ベルヌ条約7条(1)に対応する規定である。

・・・

ふう。

タイトルとURLをコピーしました