団塊ジュニア世代とは

●団塊ジュニア世代は1971年から74年にかけて、毎年200万人を超える出生数があった世代。ちなみに、「団塊ジュニア」という言葉は、第二次ベビーブームと同義語と見なされることが多い。しかし団塊世代の子供は必ずしも71年から74年に生まれたわけではない。団塊世代の女性はたしかに71年頃から本格的な出産期にはいるが、出産のピークは74年頃である。男性は女性より2、3年遅れて結婚するから、当然子供ができるのも遅く、75年から78年にかけて一番たくさん子供をもうけている。よって、父か母かどちらか、あるいは両方が団塊世代である子供の数は73年から78年にかけて多い。出生総数に対する団塊世代の子供の割合は、73年から80年にかけて毎年50%以上、76年と77年は7割以上が団塊世代の子供なのである。こうしたことから、1973年から80年に生まれた世代こそが、団塊世代の本当の子供であるという意味で、彼らを「真性団塊ジュニア世代」と名付けられている。特に75年から78年あたりに生まれた世代が最も団塊世代の子供らしい性格を持っていると考えられる。
●今は団塊ジュニアは25歳から32歳くらいで、順調にいけば会社の中で若手から中堅となって来ているが、フリーターになった者も多い。15~34歳のフリーターの数は2001年で417万人(内閣府推計)。そのうち295万人が20代。2001年の20代とは1972年から81年生まれである。これはまさに団塊世代の子供が最も多い世代とほぼ一致する。 20代フリーター約300万人は、まさに真性団塊ジュニア世代に含まれる。彼らは人口の2割以上がフリーターという、「フリーター世代」なのだ。
≪主な性格≫
●一般的に団塊ジュニアは「仕事熱心」「優しい性格」という特徴がある。
●うちに引きこもる/未婚
団塊ジュニアは“うちに引きこもる傾向が強い”という研究があります。“1人でいたほうが気楽”という考え方です。その結果、結婚適齢期にもかかわらず、結婚をさける団塊ジュニアが増加しました。結婚しない団塊ジュニアは、少子高齢化の流れに拍車をかけています。
●実は新しい流れは作っていない?/流されて生きる世代
1975年から1985年までに生まれたポスト団塊ジュニア世代は早くから携帯電話などの流行りものを身に付けており、1980年代初頭生まれではその傾向が著しい。団塊ジュニア世代は人口は多いけれども、この「71年から74年生まれ」は新しい時代を担う世代ではない。彼らは新人類世代の価値観と、本当の団塊ジュニアの価値観に挟まれている世代で、確かに人口は多いが、彼ら固有の若者文化、価値観を創ってはいない。新人類世代は、高度成長期に育ったので、より上のものを目指すという価値観が埋め込まれているため比較的小奇麗なもの、おしゃれなもの、ブランド的なものを好みます。
「真性団塊ジュニア」は、コギャル、茶髪も、タマゴッチ、プリクラ、PHSという流れも、109のカリスマ店員たちも皆、この世代が作った価値です。つまりこの7、8年に起きた若者文化を担っていたのは全部、真性団塊ジュニア。ここ数年の若者文化は真性団塊ジュニアがメジャー化してきた、テイクオフさせてきた、それを上の世代も下の世代も真似したりするということになって、ひとつの潮流を作ってきていると言っていいでしょう。

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