最近、とれるはずのプレで仕事が思うように取れていない。
その原因は・・・
仕事を発注する団体(市町村県国等)が、プレゼンテーションに参加の企業を広告代理店、制作会社等関係なく呼び始めていること。
僕の場合は大体広告代理店さんの下に入るんだけど、大手制作会社さんもそのプレに参加していると、代理店さんのマージン分の企画とか演出、出演者とかの差で負けてしまう。たとえば、1000万円の仕事だと、代理店受けだと僕たちには800万円程度の予算しかなくなる。200万円は代理店さんのマージン分なので。ところが、大手制作会社さんも同一のプレに参加していると、その200万円分も制作に使えるのだ。そうするとその部分での差が出てしまう。この部分は企画とかアイデアだけでは埋められない、まさに力負けという感じ。仕方がないんだけど。。。こういう仕事は1000万円単位のものが多くて、がっかり度は高いのだ。
もう一つが、広告代理店さんの昔の成功体験。
震災以降、世の中は大きく変わってしまって、広告予算の使い方も大きく変わっています。基本的なものに関しては5年から10年くらい使えるものにしたいとか、そういう希望がクライアントにあるプレが多いのですよ。なので、できるだけ長く使えるための企画としては、人を出さないとか、今でたてのゆるキャラとか長くは続きそうもないものは使わない、定番以外のものは使わないとか、いろいろな細かなセレクトを行いつつ、プランニングをまとめていくのですよ。コンセプトにしても、10年後も恥ずかしくないように、王道のど真ん中チックで。そういう企画を立てますと、代理店さん的には「つまらない」「一般的だ」と。そこで、その代理店さんの成功体験がそこで使われるのです。昔はこれでよかったからとか、前回はこれで作っているからと、無理やりその企画に当てはめられます。すると、オリエンシートに書いてあることとは関係なく、ここ1~2年くらいしか使えないプランが出来上がるのです。悲しいかな、僕らは下請けポジションなので、露骨にNoとは言えないのですよ。昔は企画は使い捨てで、毎年新しいものを作っていましたから、とにかく、目新しければOKでした。たしかに、そうです。私もそういう企画をたくさん作っていましたが、時代は変わってしまったのです。そのクライアントが毎年新たなものを作ることはもうないのです。そろそろ、わかってほしいのです。で、プレゼンの結果はさして知るべしというか、その追加された部分がすべて×と言われて、見事落ちていくのですよ。
最近はこの。「力負け」と「成功体験負け」がどうにもこうにも、腑に落ちないんだな。酒でも飲むか。