2014年も残すところわずか。12月は給与明細と同時に源泉徴収票が渡され、今年の年収を確認した人も多いだろう。
給料暮らしをしているのは、会社勤めのサラリーマンだけではない。公務員も毎月の給料や夏冬のボーナスなどが国や地方自治体から支給されている。「自分が住んでいる自治体の公務員はいくらもらっているのか」。納税者なら、当然気になるところだ。
東洋経済オンラインは、今春総務省が発表した最新版(2013年度)の「地方公務員給与実態調査結果」に基づき、自治体ごとの平均年収額を算出。市区町村別のトップ500自治体をランキングした。諸手当を含む平均給与月額の12カ月分に期末、勤勉手当を加えた数字で一部は概算数値ではあるが、傾向は一目瞭然だ。5年前との比較、職員の平均年齢も記載した。
■上位自治体は1部上場の有力企業より高い
地方公務員の給与は、かつて国家公務員よりも高い逆転現象が起きていた。だが、総務省の是正勧告などを受け、各自治体が独自に設定してきた“おいしい”給料表は見直されつつある。その結果、現在大半の市区町村では、国家公務員を下回る給与水準となった。とはいえ、上位の自治体では1部上場の有力企業すらも優に上回る給与水準。地方公務員が恵まれていることに変わりはない。
都道府県別のランキングも作成した。1位は東京都の736万円。同水準の年収をもらっている主な上場企業も併載したので、参考にしてもらいたい。市区町村の平均年収1位は、東京都目黒区。739万円である。僅差の2位に東京都杉並区が737万円でランクインした。目黒や杉並は高級住宅地として名高く、税収も高い。上位は首都圏で人口の多い自治体が多いが、富裕層が数多く住んでいることで有名な兵庫県芦屋市が5位(726万円)に食い込んでいるのが印象的だ。
膨大なデータのため500位超はランキングにしていないが、ちなみに全町村を含む集計対象は1722自治体。最下位(1722位)は沖縄県多良間村。平均年収は366万円と1位のちょうど半分ぐらいだ。多良間村の公式ウェブサイトによれば「多良間村は多良間島と水納島の二島からなる、宮古島と石垣島のほぼ中間に浮かぶ、平坦で風水思想に基づいて形成されている集落と、自然豊かな風光明媚な村」とされている。
2007年に地方自治体で初めて財政破綻した北海道夕張市は1709位で467万円となっている。それぞれ5年前の実績と比較しているが、市町村合併で新たに誕生した自治体には過去のデータがないため、空欄としている。