仙台駅前にパルコ新館 16年開業目標、シネコン併設も

 ファッションビルを展開するパルコ(東京)が、仙台市青葉区のJR仙台駅西口に新館を建設する方針を固めたことが12日、分かった。店舗スペースに加え、シネマコンプレックス(複合型映画館)の併設も検討している。年内にも着工し、2016年中の開業を目指す。
 建設場所はファッションビル「イービーンズ」隣の約3300平方メートル。現在は駐車場として利用されている。所有する日本通運からパルコが長期で借り受け、建物を建設する。両社は近く賃貸契約を結ぶ予定。
 新館の規模は地上8階程度が想定されており、延べ床面積2万平方メートル以上が見込まれる。仙台駅西口では「仙台パルコ」に続く2カ所目の店舗になる。
 関係者によると、低層階を物販スペースに充て、上層階に市中心部では初となるシネコンの入居を検討している。ファミリー層を含めた幅広い集客を図るという。
 建設予定地を含む周辺の開発をめぐっては1990年代以降、大手百貨店の西武と大丸の進出計画が浮上したが、いずれも頓挫した。
 パルコは近年、福岡や広島など地方都市で事業拡大を図っており、札幌市でも16年春に別ブランドの商業施設「ゼロゲート」の開業を計画している。仙台市では来年、市地下鉄東西線開業もあって、集客増が可能と判断したとみられる。
 08年8月オープンの仙台パルコは、仙台駅西口の再開発ビル「仙台マークワン」の地下1階~9階に入居。若者向けの衣料や雑貨、飲食など約150店がテナントに入っている。
 新館建設について、パルコ広報室は「当社として決定した事実はない」と話している。

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