仙台市若林区土樋の宮内屋酒店がオリジナル原酒「ほや酒。」(720ミリリットル、1400円)を発売した。店主の加藤周一さん(64)は「ホヤ独特の強い磯の香りに負けない個性がある」とPRする。
水戸市の酒造会社「明利酒類」が手掛け、アルコール度数は清酒として上限の21度。芳(ほう)醇(じゅん)な辛口に仕上げた。磯の臭みを取り除き、苦味やうま味を引き立たせるという。
宮城県産ホヤは東京電力福島第1原発事故後、最大の輸出先韓国の禁輸措置で苦境が続く。消費拡大のためにと、加藤さんはホヤ専用の日本酒を探し回った。3年間で県内外の60種類以上の酒を飲み比べ、明利酒類が業務用に売り出していた原酒にたどり着いた。
明利酒類に専用タンクを置き、店限定で通年販売する。「必ずホヤと一緒に味わってほしい。1足す1が2以上になる調和を感じられる」と加藤さん。配送も対応する。連絡先は同店022(223)7469。