05小説 僕の勤めていた会社 第一章 アドプロという会社 「お電話変わりました、八木です。はい、今日の6時ですね。よろしくお願いします。」。 僕は従業員数では大手製作プロダクションの範疇に入る会社、アドプロに勤務するコピーライター。たった今、取引先である佐々木広告社から、仕事の依頼を受けたところ... 2011.07.23 05小説 僕の勤めていた会社
05小説 僕の勤めていた会社 一人の女性社員の退職について 檜木さんは佐々木広告社の業務部に席をおく、二十才でちょっと小太りのかわいい女性だった。その檜木さんが突然会社に来なくなってしまったのだ。僕は若い奴だから後でひょっこり現れるんだろうと気にもとめずにいた。 「八木さん、八木さん、ピックニュ... 2011.07.23 05小説 僕の勤めていた会社
05小説 僕の勤めていた会社 この会社は今まで何をしていたんだ? 入社してもう一つ驚いたことはワープロがない事だった。僕は新田自動車の仕事の関係上、企画書を作ることが大変多かった。しかし、この会社にはワープロはない。今までこの会社はどんなことをして来ためであろうか。企画書を作ったことがあったのだろうか。僕... 2011.07.23 05小説 僕の勤めていた会社
05小説 僕の勤めていた会社 社長の愛人 仕事も一段落しのどかな日々を送っていたある日である。新入社員の関谷君がおもしろいものを見た、と話しかけて来た。 「実はですね、社長が北陸社の早川という女と一緒にいたのを見たんですよ。」 「なにそれ?。」 「昨日、残業してたとき、... 2011.07.23 05小説 僕の勤めていた会社
05小説 僕の勤めていた会社 大松副部長、酒酔い運転でクラッシュ その目は、朝から何か騒がしい日だった。千田部長のところが何やら騒がしい。社長が荒々しい声で千田部長と大松副部長を社長室に呼び付ける。社長室からは社長のどなり声が1時間以ト続く。社長室から出で来た3入は、急いで車に乗って出掛ける・・・。 午... 2011.07.23 05小説 僕の勤めていた会社
05小説 僕の勤めていた会社 マドンナというお店 6月の月末、会社宛に一通の請求書が届いた。それは、マドンナという名前の飲み屋からであった。会社への飲み代の請求書はすべて社長がチェックすることになっており、この請求書も当然社長のもとへ届く。経理部長が請求書の束を携えて社長室に入って行った。... 2011.07.23 05小説 僕の勤めていた会社
05小説 僕の勤めていた会社 そんなものには偏されないぞ、と・・・。 残暑がつつく暑い日であった。曽田君が自分のスボンサーであるTハウスの分譲の件で企画などを頼みたいと、千田部長から話があった。僕は早速打ち合わせを始めた。曽田君はちょっと頼りない感じのする、今年二年目の新人で、ちょっとTハウスとトラブっている... 2011.07.23 05小説 僕の勤めていた会社
05小説 僕の勤めていた会社 結婚式のスピーチで・・・ 7月のとある日、新藤くんから一枚の招待状をもらった。それは彼の結婚式の披露宴の招待状であった。新藤くんは28歳で根掘部長の部の中堅営業マンで。彼は高校の頃から付き合っていた同級生の娘と結婚するそうである。ちなみに彼女は某財閥系の空調関係では... 2011.07.23 05小説 僕の勤めていた会社
05小説 僕の勤めていた会社 なぞの1億円ゴルフ企画 社長と根堀部長に呼ばれて僕は社長室にいった。その仕事は壮大な規模であった。何とゴルフ場7つのCI計画を作れというものである。僕には到底できそうもない壮大な仕事であった。たが、よく聞いてみると適当でもいいから、見た目を立派にして、ただ形だけ作... 2011.07.23 05小説 僕の勤めていた会社
05小説 僕の勤めていた会社 太田くんには気をつけなさい この会社は基本的に営業主体の会社であるから、朝、営業の人達が出掛けると会社には、社長と経理部の人と業務部の人と製作の僕しかいなくなる。僕は仕事柄、業務の人達とは会話する機会が多く、結構和気あいあいに仕事をしていた。そんなところを社長は見て、... 2011.07.23 05小説 僕の勤めていた会社
05小説 僕の勤めていた会社 新卒3人入社、このバカを採ったのはどこのバカだ? 桜にはまだちょっと早い春だった。今日は朝から見慣れない奴らが来ている。そういえば新卒を採ったとは聞いていた。目の前にいるのは。金持ちそうなデブと、単なる現代っ子、それと水商売風の茶色の髪のオネーサンである。 9時を過ぎ社長が出動して来てや... 2011.07.23 05小説 僕の勤めていた会社
05小説 僕の勤めていた会社 根掘部長クラッシュ こいのぼりが泳ぎ回るには少し肌寒い朝だった。僕は最近、新人達のお守りを任され、少し疲れてきていた。 その目は、総務部長、社長、青竹副部長、新藤君が慌ただしく動き回っていた。そんな中、根掘部長が現れた。根掘部長と総務部長は揃って社長室に吸い... 2011.07.23 05小説 僕の勤めていた会社
05小説 僕の勤めていた会社 1億5千万円の経常利益 この会社は地方の広告代理店の小規模のネットワークに加入している。ネットワークといっても仕事の付き合いはほとんど無く、年に一度、代表者が集まって飲んで騒ぐ程度のものだが。今年もその会議があり、代表に千田部長と関谷くんが選ばれた。そのときには各... 2011.07.23 05小説 僕の勤めていた会社
05小説 僕の勤めていた会社 バブル崩壊 その目の日刊工業新聞には、とても興味深い記事が載っていた。佐々木広告社の親会社であるアースリースがバブル崩壊で、大変な負債をしょい込んだというものである。その額は2000億とも4000億とも言われていた。もし、アースリースが倒産したらどうな... 2011.07.23 05小説 僕の勤めていた会社
05小説 僕の勤めていた会社 事務所のレイアウト変更 年末も押し迫ったとある日、また社長に呼び出され社長室に向かった。何の話かと思い、面倒臭そうにしていた。社長はこう切り出した。 「正月に俺の後輩の庄司という奴を営業部長で入社させることにした。もうひとつ部を作るから、会社の机の配置を考えて... 2011.07.23 05小説 僕の勤めていた会社
05小説 僕の勤めていた会社 携帯電話購入 うわさによると、我が社には携帯電話かあるらしい。首の皮一枚でつながっているスボンサーのNTT様のお付き合いで、どうも購入したらしい、と言うのだ。最近、よく話題にのぼるのである。 僕は冗談半分で総務部長にたずねてみた。 「部長、金庫に携... 2011.07.23 05小説 僕の勤めていた会社
05小説 僕の勤めていた会社 金の振り子、曽田退社、渡りに船だ・・・ 「八木君、ちょっと!」と呼びだされ、僕は社長室へと向かった。もちろん呼んでいるのはあの社長である。ここのところ僕は社長のお気に入りとなって、くだらないことでしょっちゅう呼ばれては、本当にくだらない話しに付き合わなければならなかった。はっきり... 2011.07.23 05小説 僕の勤めていた会社
05小説 僕の勤めていた会社 二目で退職した男 今年も新人が入って来た。名前は平賀という。今年26歳、新卒ではなく中途採用である。以前は某日刊自動車新聞にいたそうである。ちょっとキザっぽいやつだが、新人が入ってくるとちょっとうれしい。 が、しかし、仕事が始まると彼は一人取り残されていた... 2011.07.23 05小説 僕の勤めていた会社
05小説 僕の勤めていた会社 ヤバいぞ。メモを見られてしまった。 「ハ木君!。」 不機嫌そうな感じで僕を呼ぶ声が聞こえた。その声の主はやはり社長であった。何の用かと思い社長室に向かった。 「八木君、机の上のメモ、しまいなさい。あんなもの、どういう理由なんだ!!。」 僕には、ちょっとした出来事や忘れ... 2011.07.23 05小説 僕の勤めていた会社